白樺派の夢展 志賀直哉コレクションを中心としてⅤ

Dream of Shirakaba-ha -- From Naoya Shiga Collection V


Upate: 2018年2月17日

志賀直哉「静物(器)」 油彩、カンヴァス

1910年、同人雑誌「白樺」は武者小路実篤、志賀直哉、木下利玄、里見弴、児島喜久雄、柳宗悦、有島武郎を中心として創刊されました。
1923年の関東大震災で活動の幕を閉じるまで14年に渡り160巻が発行された「白樺」では、号を追うに連れて長與 善郎、岸田劉生、バーナード・リーチ、小泉鉄、梅原龍三郎、中川一政、富本健吉らの文学者、芸術家も参加し「和而不同」「十人十色」の個性の伸長を目指す近代日本の文学と芸術の一大拠点として同時代および後代にきわめて巨大な影響を与えました。
また、「白樺」には文学雑誌としての面の他に、美術雑誌としての側面もあり、ロダンやゴッホ、セザンヌ、マティスなど西洋の新しい美術を次々に紹介、そして、自主展覧会を18回にわたり開催するなど、日本における西洋美術の紹介に尽力しました。
さらに、同人は名画をいつでも鑑賞できる場所を作ろうと「白樺美術館」設立に向けて誌上で寄附を募り名画を購入するなど精力的に活動を行いました。
美術館建設の夢は同人たちの生前には実現しませんでしたが、武者小路実篤、志賀直哉両氏を敬愛し親交のあった吉井長三氏が彼らの理想を受け継いで1983年に創設したのが清春白樺美術館であります。
 この度の展覧会は、志賀直吉氏より寄贈を受けた1120点の志賀直哉所蔵作品の一部を順次公開する企画展の第5回目となります。
「暗夜行路」「和解」「城崎にて」などを発表し日本の近代文学史上に偉大な足跡を残した志賀直哉が収蔵した美術品、日用品を中心にご鑑賞いただき、文学と美術が一体となって展開した白樺派の世界にふれていただければと思います。
 白樺派が夢見ながら幻のままとなっていた美術館設立の思いが成就した当美術館にて白樺同人の活動の軌跡を今一度見て頂く機会となれば幸いです。


白樺派の夢展 志賀直哉コレクションを中心としてV
Dream of Shirakaba-ha From Naoya Shiga Collection V
会期:2018年1月2日[火] – 2月25日[日]
会場:清春白樺美術館第一展示室
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
入館料:一般1500円(1400) 大高生1000円(900)
小・中学生入館無料*()内は20名以上の団体料金
チラシPDFのダウンロードはこちらから


Category: EXHIBITION

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