2020年10月24日(土)より、『André Butzer』展を、清春芸術村 安藤忠雄の光の美術館にて開催いたします。
アンドレ・ブッツァーはドイツの画家で、今年の5月にCELINE(セリーヌ)とコラボレーションしたアイテムが発表されるなど、世界各国で高い評価を受けています。
本展示では、彼の代表シリーズの1つである<N-Paintings>を展示いたします。
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アートは決して明白ではない。真実は常に部分的に隠されているものだ。
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今回のシリーズ、いわゆる〈N-Paintings〉は長年にわたって制作されたもので、私がこれまで描いてきた全てのイメージ、特に「グレー」と、その上に「ケーブル」が描かれた構成による作品のイメージから派生したシリーズであると言える。
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私はいつも、何が描かれていたとしても、すべてのイメージは平等だと考える。それらはほぼ同じである絵で表された真実、すなわち出発点であると言える、絵で表された場である。
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〈N-Paintings〉は私が戻らなければならなかった出発点である。いかなるものも私の黒いペインティングとのこれまでの経験、そして今現在の私が持つ経験を取り消すことはできない。それらの黒いペインティングはこれからもこの先もすべてのイメージの基盤である。それらは私の絵の起源である − 生まれの場所と死の場所、始まりと終わりは、いつもひとつだ。
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〈N-Paintings〉は否定性である。それらは否定であり、悪いことではない。それらは絶対的な否定性である。何も適用されない。
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〈N-Paintings〉はそれ自体に終わりがない。逆に言えばそれ自体がすでに無限であるため、永遠ににそれを描く必要がないと言える正確な理由である。それらは終わらない。つまり、〈N-Paintings〉が行うタスク、またそれが持っているタスクは無限であるということである。私がいないとしてもこのタスクは存在する。
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とにかく、私は〈N-Paintings〉が私の全体の中心にあるように最初に決めた。そうでなければ、全ては終わりである。今、それらは核なのである。
―アンドレ・ブッツァー
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この文章はアンドレブッツァーが行った Bodensee TV, VICE / Garage Magazine, Kunstforum international そして Lena Tilkとの四つの取材での会話を集めてから編集しました。
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■ André Butzer(アンドレ・ブッツァー)プロフィール
1973年ドイツ・シュトゥットガルト生まれ。
2000年、ハンブルクのアカデミー・アイソトロップを卒業。
近年の主な個展
YUZ Museum (中国・上海、2020) IKOB Museum of Contemporary Art (ベルギー・オイペン、2018) Växjö Konsthall (スウェーデン・ベクショー、2017) Neue Galerie Gladbeck (ドイツ・グラッドベック、2016) hiromiyoshii roppongi (東京、2016) 他
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アンドレ・ブッツァー展
André Butzer
2020年10月24日(土)-2021年1月24日(日)2021年5月9日[日]会期延長
清春芸術村 光の美術館
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